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2006年9月 5日 (火)

【オーデュボンの祈り】伊坂幸太郎


オーデュボンの祈り

オススメ度 ★★★★★

伊坂作品はこれまで、アヒルと鴨のコインロッカーや重力ピエロなどを読んできたが、正直、言われているほど良いとは思わなかった。でも、このオーデュボンの祈りは別格!!私の伊坂作品に対する評価が、何倍にも跳ね上がるきっかけとなった作品です。

独自のルールをもつ、閉ざされた空間である“孤島”が舞台。そこには「未来を予知できる、喋る案山子」、「人殺しが許されている桜という人物」など、独特の個性を持つキャラクターが多く登場します。そんなキャラクターは、現実にはあり得ないのですが、この作品の中ではあたかも、実際に存在しているかのように生き生きと、リアルに描写されている。

だから、子供の頃に見知らぬ地を訪れるときにワクワクしたような、そんな興奮を感じながら読んでいました。ミステリーというよりは、ファンタジー小説かなと思います。ページをめくる手が止まらないほど、没頭して読んでました。まさに伊坂幸太郎、恐るべし。

読み終わった後に、さわやかで爽快な気持ちになるのは、伊坂作品の特徴ですが、この「オーデュボンの祈り」の場合は、風呂上がりによく冷えたビールを飲んだような、最高の爽快感を味わえる作品ではないでしょうか。

最後に、「この島に欠けているもの」。作品の中だけではなく、「自分に今欠けているもの」、「今の社会に欠けているもの」etc... 「いろいろな局面で欠けているもの」について考えてしまいました。

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コメント

初めまして、TBさせて頂きました。よろしくお願いします。
私も伊坂さんの本で一番好きです。(今のところですが・・・)読み終わったあと、「これがデビュー作でいいのか?」と思うくらいの仕上がりにとても感激しました。島に欠けている物。伊坂さんは音楽がお好きだと聞いていたので、ラストのシーンでは、なるほどね、と微笑んでしまいました。
よろしければまた覗かせてください。

投稿: るい | 2006年9月 9日 (土) 20時56分

>るいさん

はじめまして
コメント&TBありがとうございます。

私は、「オーデュボンの祈り」を読んで以来、伊坂ワールドにはまりました。あの、独特なテンポと雰囲気が何とも言えません。

伊坂作品はここ数年、直木賞候補にあがっていますが、すべて候補止まりです。受賞できるだけ力は十分あると思うのですが。どう思います?

投稿: valentia | 2006年9月10日 (日) 00時49分

こんにちわ、コメントありがとうございました。
私は「重力ピエロ」から読んだのですが、
やはり伊坂さん独特のテンポに魅了された1人です。
それと特に「重力ピエロ」で関したことですが、
伊坂さんの兄弟愛の描き方がとても好きです。
「オーデュボンの祈り」では人間関係や夫婦間の愛情でしょうか。
 そうですねぇ・・・直木賞。
数年前の「重力ピエロ」でさえも受賞してもおかしくないのでは?
と思うほどです;審査員の評判もいいですしね。
私は結構文庫本になってから読むほうなので、
他候補作家の本をあまり読んでいないので何とも言えないですが;
毎度候補に載せておきながら落とし続けるのは、
作者さんが可愛そうな上に、周りの反感を買いそうですね・・・なんて。

投稿: るい | 2006年9月11日 (月) 08時23分

>るいさん
こんばんは

私も伊坂デビューは「重力ピエロ」でした。「このミステリーがすごい」の上位にランクされていたので、“じゃあ、ちょっと読んでみるか”っていう、軽い感じで手に取ったことを覚えています。

そんな風に何気なく手に取った作品が、読んでみたら面白かった時って、なんかすごく得した気分になります。だからなのか、伊坂作品ってちょっと思い入れがあるんですよね。

投稿: valentia | 2006年9月12日 (火) 22時28分

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