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2006年5月28日 (日)

【三億を護れ】 新堂冬樹

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『あらすじ』 3億円の宝くじが当たった、冴えない中年夫婦。何とかして、その夫婦から3億円をだまし取ろうと画策する、元ホスト。そして、最後にもう一つびっくりの展開が。

『オススメ度』 ★★★★★

私は新堂冬樹の作品が結構好きで、無間地獄、鬼子、忘れ雪、砂漠の薔薇 etc... いろいろ読みました。この「三億を護れ」は中でも最高ランクの作品です。

新堂作品は、人間の内面にあるドロドロした、醜い欲望(例えば金銭欲とか)や鬱屈した感情を極めてリアルに表現しているのが特徴。そのため、"あわない"と感じる人も多いと思うのですが、この「三億を護れ」はそんな人にも大丈夫な作品ではないでしょうか。

というのも、登場人物がコミカルに描かれているので、醜い部分も笑いとばせると思うんですよ。キャラがリアルに表現されていて、あたかも自分の周りにいるようで、読んでいるうちに何となく親近感すら感じてしまいます。でも、登場人物のあまりの馬鹿さ加減に、読んでいるこっちがイライラしてしまうときもあるのですが。。。
「いくらなんでも、いい加減に騙されていることに気づけよ」と、読んでて突っ込んだことが何回あったか分かりません(笑)

そんな、どうしようもないキャラに設定されている登場人物ですが、落ち着くべきところに落ち着いたというラストのせいか、妙にすっきりした読後感でした。こういうタッチの新堂作品もアリですね。イライラしたり、笑ったりしながら、一気に読める作品です。

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